年末年始に思うこと(職業病)あれこれ
2020/01/06 15:37:47 経営
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あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
さて、今年は土日の日付の関係で正月休みが長かった方も多いのではないでしょうか?私も家族と近くに買い物に出たりしたのですが、どうしても新しい店ができてたりすると「売上単価はいくら位で、1日何人お客さんが来たら月商いくら、人件費がいくらで・・」と、つい利益計算を勝手に考えて(妄想?)しまいます。これって職業病ってやつなんでしょうね。
服や靴を買うために何件か店を回ったのですが、私は店員さんに話かけられるのがちょっと苦手なんですけど、妻は逆に仲良くなって、服に合う靴を探してもらったりしてます。そういうやりとりの中で思うんですけど、やっぱり店員さんの売ろう売ろうとする前のめり感が見えてしまうと、買い意欲が冷めてしまうんですよね。現在って、CMでもネット上でも、お店にいっても「お買い得ですよ」「いい品ですよ」と、セールスがあふれていて、みんな売り込まれることに慣れ切ってるんですよね。情報もたくさんあって、当然見る目も肥えている。そこでさらに売り込みにこられると、「またか」感が半端ないんですよね。その店の社員教育がしっかりしていないのか、店員が厳しいノルマに追われているかどっちかなんでしょうが、もう今の時代には逆効果だよな、と感じます。
その点、つかず離れずでお客さんとの距離感が絶妙なお店とか、「その靴は履いているうちに少し伸びてきますけど、限りがあるから足に合わないなら買わないほうがいい」とか「その色あいは確かに他の服と合わすのが難しいですよね」とか、デメリットもちゃんと教えてくれるお店だと信頼できるし、この店で買いたいなと思ってしまいます。接客も、人間関係もでしょうけど、心地よい距離感って大事ですよね。難しいですけど。
あと、グランメゾン東京というキムタク出演のTVドラマが、ドラマとしては珍しく最終回が12/29と、かなり差し迫った年末までやっていて、これが結構面白くてずっと見てました。私は今までアンチキムタクだったのですが(理由は、巨人が嫌いなのと大体同じ)、このドラマでキムタク、好きになっちゃいました。
どうしてかと言うと、演技が上手だったし、今までみたいに「終始スーパーヒーロー」みたいな役でなく「オジサン」といじられる場面が結構あったり、「気難しい性格」みたいな部分を軽くいじって視聴者に笑わせる場面とか、今までの「プライド高い」っていうマイナスイメージを逆手にとってプラスに変えてる、って印象をすごく持ちました。その発想の転換は勉強になると思いましたし、(偉そうな言い方ですみませんが)解散した後しばらくたたかれたので、一皮むけちゃったんだな、と思いました。
ところで、広島の三ツ星のお店って2013年版でも2018年版でも1店しかないのですが、私の独立前の職場の近くにある店で、星を取る前に2回くらい行ったことがあって普通に10人くらいでワイワイしたのですが、後で三ツ星に選ばれてみんなでびっくりしたことを思い出しました。
ギャル曽根をTVでよく見かけることと、自社製品がよく売れる理由の共通点
2019/06/17 14:05:08 経営
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先日ヤフーニュースを見ていますと「ギャル曽根が大食いタレントとして10年以上一人勝ちを続けられる理由」という記事がありまして、私はとくにギャル曽根さんのファンという訳ではないですが、経営と通じるものがあるなと思ったので、ちょっと書いてみたいと思います。
芸能界に大食いタレントみたいなポジションの人は数十人はいて、ギャル曽根よりも早くたくさん食べれる人もいるのに、バラエティー番組に出るのは10年以上ギャル曽根ばかりなのはなぜ?みたいな内容の記事で、その理由が下記みたいに挙げられていました。
(1)おいしそうに食べる (2)食べ方がきれい (3)スリムな体型を維持していてあこがれ感がある
タレントさんなので、あくまで視聴者に支持されないとTVには出られない、ということで考えると、見ていて楽しい・面白い、好感が持てる、あこがれるなどの要素が不可欠というわけです。いくら早くたくさん食べれても、昔のフードファイターよろしく苦しそうな顔で食べてたり、食べ方が汚かったり、「そりゃあたくさん食べるでしょうね」という体型だったりすると、TVしかもバラエティー的にはニーズはないということになります。我が家でもTVを見ていて、「ギャル曽根は絶対口の中見せないし、きれいに食べるよね」と話したことがあります。ご本人も、食べ方がきれいに見える顔の角度まで計算されているそうです。
結局ギャル曽根さんは、TVプロデューサーや視聴者のニーズがどこにあって、そのためには自分をどう見せないといけないかを知っているということだと思います。これを企業に置き換えると、性能が他社のどの製品よりもすぐれている(=誰よりも早く食べられる)から、製品が一番売れる(=一番TVに出られる)とは限らない、ということになります。逆に言いますと、性能が一番ではなくても、顧客のニーズに応えることができる製品は、シェアNo.1になれるということです。
たとえばiPhoneは他のスマホと比べて明らかに高性能というわけではないですが、使いやすさだったり、イメージ・ブランド感だったり、アプリやコンテンツの多様さだったりが、特に日本人のニーズに合ったわけです。また古い話では性能に勝るベータがVHSに駆逐されたのも、販売網の差や、製造コストの低さがメーカーに支持されたからです。
忘れてはいけないのは、一部のコレクター気質の人を除いて、製品は「所有すること自体に意味がある」わけでなく、「その製品でどんな利便性、満足、幸福感を得られるか」で価値が決まるということです。家電でも「使わない機能がたくさんついててわかりにくい製品」よりも「使う機能だけがついていてシンプルでわかりやすい製品」が好まれるのはそのためです。顧客の真のニーズは何なのかを理解することは、事業経営にとって最も重要な点のひとつです!
業績を立て直すための優先順位とは?
2019/06/03 14:36:42 経営
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業種にかかわらず、事業の利益はざっくり言いますと以下の計算式で算出されます。
利益 = 売上高 ☓ 粗利率 - 経費 ※売上高×粗利率=粗利益
ということは、利益をより上げるためには、(1)売上高を上げる、(2)粗利率を上げる、(3)経費を減らす、のいずれか又はその複数が必要になってきます。
ここまでは当たり前の話なのですが、では業績を立て直す場面においては、(1)(2)(3)の優先順位はどうなるかお分かりになりますか?
答えは、(3)経費を減らす → (2)粗利率を上げる → (1)売上高を上げる、の順番です。
確かに、売上高が上がることが利益の源泉となるわけですし、全社で団結して目標売上高に向かってまい進することでモチベーションも上がってくることとは思います。しかしながら、法人や事業にとって最も大切なことは「継続すること」です。事業が継続しなければ社長さんの生活は成り立ちませんし、従業員も路頭に迷わせることになるかもしれません。また、取引先や銀行にも迷惑がかかるでしょう。
そうなると、事業の継続に最も必要・大切なのは、言うまでもなく「キャッシュ(現預金)」です。法人・事業はキャッシュがある限りは売上が下がろうと、赤字が続こうとも、事業は継続できます。逆に、黒字でもキャッシュが底をつけば倒産します。
売上が実際に入金に結びつくためには、営業活動、マーケティング、契約、製造、納品、請求などのプロセスが必要なため、それだけ時間を要します。また、そのためのキャッシュも必要です。業績が好調で資金にも余裕がある段階では問題ないのですが、事業を立て直すという段階では即効性がないため、逆に苦しい期間が増えます。その点、たとえば月3万円でも支払家賃を削減することができれば、翌月から即3万円のキャッシュを得ることができます。
たとえ3万円でもあなどってはいけません。月3万円の利益を獲得するためには、その事業の粗利率が30%だとすると、月3万円×12か月÷30%=120万円の売上高が毎年必要です。月3万円の経費削減と、毎年120万円の売上確保・・・、どちらが手を付けやすいでしょうか?
また「粗利率を上げる」方法ですが、材料仕入や外注費の得意先ルートを見直すだけでなく、人的コストも見直すことが必要です。ここで言うのは人件費削減=解雇や減給、などという単純かつ下策の話ではなく、業務工程を根本から見直すことで、同じ従業員人数でも、また外注を減らしても今以上の業務キャパ確保、業務効率化ができる体制をつくるという意味です。
事業継続のためには、売上第一ではなく、利益第一主義にこだわっていただきたいです。
二極化市場をどう生きるか
2019/03/04 09:57:12 経営
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業種を問わず、市場の二極化傾向がより鮮明になっております。「大」企業と「小」企業だけが生き残り、その中間的な企業は淘汰されていくと以前から言われておりましたが、今は「大」も淘汰される時代となり、「巨大」と「小」しか生き残ることができなくなっております。
「巨大」企業ですら、たとえば家電小売り業界の王者であったヤマダ電機や、外食(牛丼)における吉野家など、圧倒的な低価格を実現できる企業もってしても、現在は消耗戦により苦戦を余儀なくされているところも少なからずあります。また、アマゾンやグーグルなどの圧倒的な技術やネットワークをもった新興IT企業が、業界地図やユーザーの生活そのものまで完全に塗り替えてしまいます。
その中で私たちがどのように生き残っていくべきか。まず間違っても「巨大」企業が行う、低価格戦略をとってはいけません。「小」が行っても、自らをへとへとに消耗させてしまうだけで長続きはしません。「巨大」ですら、一時期は圧倒的な低価格によりシェアを拡大しても、その後その低価格があだとなって自らの首を絞めているのです。中小企業なら言わずもがなです。
それでは、「小」はどのような戦略を取るべきか?それは、①市場を適切に絞り込むこと、②強み、付加価値、ブランディングを活かす、ことによって「高くても売れる」ようにすることです。特に新規参入企業にとっては、これ以外に生き残る道はありません。
「市場を適切に絞り込む」とは、言い換えますと、戦うべき相手と戦わない相手を区分するということです。小企業がいきなり戦場のまん真ん中に切り込んでいっても返り討ちに合います。自社の経営資源を集中させて、勝てる相手を選んで切り込んでいくために、「市場を絞り込む」のです。
ここでは、地域、場所、を例にとってみます。あなたの市場は、「広島市」ですか?「広島県」ですか?「○○町界隈」?それとも「日本」?「世界」?地域や地域性に大きく影響を受ける業種では、地域の範囲が広すぎると競合が多すぎてジリ貧になってしまいます。地域の範囲が狭すぎると市場規模が小さすぎて利益がでません。また、地域性により戦略が異なる場合もあります。一般的に、大都市圏と地方ではニーズの反応、種類が異なることが多かったりします。
お好み焼き屋を開店するのに、「広島市でナンバー1」では市場が広すぎます。「○○町周辺のサラリーマンの昼食を早く安く提供するお好み焼き屋でナンバー1」ならいけそうではないですか?回転数を多くして採算を合わせる戦略です。逆に、他にはない新鮮な魚介類の仕入れルートがあるならば、「サイドメニューの鉄板焼きと焼酎・日本酒が豊富な、○○町でナンバー1の店」でも戦えるでしょう。この場合は、「夜の宴会客」をターゲットに「単価を高くする」ことで採算を合わせる戦略です。「市場」と「自社の強み」は両輪であり、この2つがかみ合わないままの市場の絞り込みはまず成功しません。
経営的視点からみる、カープの長野選手獲得
2019/02/01 17:02:26 経営
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広島カープが丸選手のFAの人的補償として、巨人の長野選手を獲得しました。広島では街をあげての歓迎ムードで、もう丸ロス?もすっかり過去のものとなったかのようです(私含む)。この獲得は経営的視点からみてどういう意味があるのでしょうか?大いに私見を含めて掘り下げていきます。
まず過去の新聞等の記事を見ても、丸選手流出は既定路線だったようです。1年前の契約更改時にも、複数年契約を提示されなかったことに不満を持っていたそうですし、巨人の破格の条件提示、巨人に外野手の補強があまりなかった、丸選手のお父さんも大の巨人ファンだった・・等、巨人に行く要素がプンプンしていました。
ここまではしかたないですが、いざプロテクトリストを見ると長野選手が外れていた・・。ここで長野選手獲得に動いたのは経営的視点からも大正解だったと私は思います。以下がその理由です。
(1)総合的に見て、丸選手の穴を十分埋めれる
昨年の成績だけを見ると丸選手に分がありますが、長野選手も実績含め十分な成績を上げているし、また人柄・人望も厚く、新井選手の役割だった兄貴分としての立場も期待されるほど。そして人気も丸選手以上かも、という感じで集客・グッズ販売的にも期待できる。会社で言うとエースの営業マンが退社したが、入れ違いにオールマイティなゼネラリストが入社してくれたという感じ。巨人に選手が流出することはあっても、まさか巨人からスター級の選手が来るなど夢にも思っていなかったカープファンにとっても、新鮮さが半端ないでしょう(私)。
(2)相手の戦力を削げる
間違いなく長野選手は今年の巨人でもレギュラー候補でした。巨人も丸選手を獲得したことによってカープの戦力を落とせたでしょうが、それはこちらも同じ。さらに西武と結託して(と私は見てますが)内海選手、長野選手という人望の厚い2選手を移籍させたことで相手の士気もかなり落とせたはず。城を攻めるは下策、心を攻めるは上策という中国の大軍師諸葛亮孔明の言葉を地で行く感じです。とくにシーズン終盤で、必死に追いすがってくるか、それともあきらめムードになるか、という大きな差になった現れるはずです。
(3)金銭的優位
カープには人的補償に加え金銭補償として1億円位入ります。さらに丸選手に3年12億円を提示していたそうなので、長野選手へ年棒を払っても2億円位今年の経費が浮きます。もしもし長野選手が来年FAして巨人に戻ったとしても、再び人的補償+金銭補償が手に入る。しかも巨人は、カープが若手・ベテランどちらも獲得する意志・資金があると知ったのでますますプロテクトに悩む。投資的にいうと、長野選手の獲得はカープにとってローリスク・ハイリターンなわけです。
私はカープファンなのでポジショントークも大いに入っていますが、これで今年もカープが優勝しそうだと思いませんか!?最後にカープファンでない方へ、好き勝手書いてごめんなさい(>_<)