8月5日の株価暴落について
8月5日に日経平均株価が暴落し、前日比△4,451円安の31,458円で取引を終え、ブラックマンデー超えの過去最大下げ幅になりました。日経平均はこの前から8月1日に△975円安、8月2日に△2,217円安と大幅下落が続いており(8月3・4日は土日で市場は休み)、8月2日時点でかなりヤバい雰囲気にはなっていました。
8月5日は私が持っていた三井住友銀行株もストップ安で張り付くなど、大型株も含めてありえないほどの下げに見舞われ、こんなことはトヨタ自動車が朝からストップ安に張り付いたリーマンショックの時以来の衝撃でした。しかし8月6日は大幅に上昇に転じて3,217円高の34,675円で終了、その後も上昇を続けて8月16日には終値が38,062円と、ほぼ7月末時点の暴落前の価格まで戻りました。
今回の下げは7月31日に日銀が突如利上げを発表したこと(事前予測では7月は利上げは見送られると見られていた)、それによる急激な円高の進行、そして円高に誘発されて日経平均が暴落しました。さらにアメリカ景気の先行き不安を示す指標が発表されたことが重なり、アメリカ投資家が円キャリートレード(金利の安い円で借金して、その円でドルを買って投資すること)を急激に巻き戻してアメリカの株価も暴落、アルゴリズムによる自動売買プログラムもその動きに拍車をかけ、全世界の市場が完全にパニック、最後は止まらない暴落の恐怖から投げ売りが連鎖してこんなひどいことになりました。
しかし、これは私の完全な後出しジャンケンですが、今回の暴落はすぐ終わるだろうと思っていました(←苦情は受け付けません笑)。理由は「暴落が長引くようなイベントは何も起こっていなかったから」です。端を発した日銀の利上げですが、政策金利を0.1%から0.25%に、たった0.15%上げただけです。しかも「今後市場が混乱するような利上げはしない」と後で火消しにまで走っています。実際のところアメリカとの金利差はまだまだ大きく、冷静になればある程度株価が下がれば織り込む程度のイベントでした。またアメリカで発表された指標も、アメリカ経済がハードランディングするほどの内容ではありませんでした。
最近は自動売買プログラムの影響で急激に株価が一方向に動きやすいのですが、「リーマン・ブラザーズの破綻が実体経済にどのくらいの規模・期間の悪影響を与えるかわからない」という実態を伴うダメージが起こったリーマンショックとは根底が異なるものでした。実際に今回ブラックマンデー超えの暴落でありながら、「○○ショック」のような名前がつくこともありませんでした。ただしこの暴落が、次の何らかの理由ある暴落の火種になる可能性はあります。注意しながら資産運用をして行きましょう。
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