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インフレ時代到来!資産運用術を考える

2025/09/01 13:59:44  株式投資
 日本にもようやく本格的なインフレ時代が到来したことは間違いありません。最低賃金の引き上げや若年者雇用の逼迫による賃金上昇が続くこと、円安などの影響により輸入コストが上昇していること、日銀が金利上昇へと金融政策を転換したこと、等により緩やかなインフレは今後も進行していくと思われます。
 インフレとは、今まで100円だったものが150円出さないと買えなくなる、同じ1万円でも買える量が少なくなる、など実質的に「現金の価値が目減り」していくことを意味し、逆に「商品」「不動産」「株式」などは相対的に値上がりしていくという逆相関関係になります。そのためインフレ時代では現金だけではなく、不動産や株式も一定割合保有することにより、資産のトータルが減らないように、またむしろ積極的に増やしていく運用術が必要になります。(運用資産の保有割合のバランスのことを「ポートフォリオ」と言います)

 自身の居宅としての不動産でしたら、資産運用の面だけでなく実家や職場からの距離、趣味嗜好などが優先されると思いますが、それでも「将来売ったらいくら位になる」という資産価値部分も考慮に入れる必要はあると思います。投資用不動産ならなおさらで、現時点での表面利回りはもちろん重要ですが、「売却」という出口で失敗すると今までの資産運用が台無しになってしまいます。不動産投資上級者でなければ新築マンションや1DKマンションは避けて、築浅アパートや好立地の築古物件をメインに考えるほうがいいと思います。
 ウクライナ戦争勃発のころから建築資材は特に高くなり、建設業界の人手不足も続くでしょうから、現在すでに不動産価格が高いと思われても、今後値下がりすることは考えにくいです。価格上昇に加えて金利も上昇しているため不動産投資にとっては厳しい環境ですが、このところ家賃相場も上昇傾向が鮮明になって来ましたので、首都圏、博多周辺、地方大都市の利便性の良い立地ならまだまだ狙い目ではないでしょうか。すでに遊休土地をお持ちなら相続対策も兼ねて木造アパートの新築も有効です。

 インフレになると株式も上昇します。3年前くらいまで2万円後半くらいだった日経平均株価が4万円を超えて来たのは、特に国外投資家が日本のインフレ到来を確信したからではないかと思います。ここ数年上場企業が積極的に自社株買いを行っているのも、日本経済の中心にいる上場企業自身が「日本株はもっと上がる」と思っているからでしょうし。それに日本政府もNISA拡充により投資を後押ししていますから、「日本株買い」のトレンドは崩れないと思います。
 ただあくまで株式上昇は長期的(10年~20年)目線での話になります。半年や1年後くらいのスパンで見ると、今より株価は下がっているかもしれません。その時に株式を含む金融商品への正しい理解がないと、「やっぱり株式投資はギャンブルだった」「NISAで株を買ったが国にだまされた」と思って株式を手放してしまい、その後の株価上昇の恩恵を受けられなくなってしまうかもしれません。バブル崩壊やリーマンショックを経験してしまうと「株はいずれ下がるもの」という概念がなかなか消えませんし、私も「今買えば儲かる」と保証できるわけではありませんが、共に勉強を継続して、大事な資産を守って行きましょう!

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税理士・代表取締役 沢辺勲
趣味は株式投資とマラソンと広島カープ
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