平成30年の税制改正
2018/03/01 19:53:38 税制改正
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まず、改正自体は昨年されましたが今年から適用されるもので、配偶者控除の見直しがあります。今年から、配偶者が税金上のの扶養になるための収入制限が103万円(給与所得の場合)から150万円に引き上げられます。103万の壁は消えました(配偶者以外の扶養親族は103万円のままです)。
厳密にいいますと、103万円を超えると配偶者控除はなくなるのですが、同額の配偶者特別控除が150万円になるまで続くようになっています。同時に、所得900万円以上の方は配偶者控除が減額され、所得1000万円を超えると配偶者控除が全くとれなくなりました。「金持ちに増税」の方向性が強く出ています。
ただ注意しないといけないのは、社会保険上の扶養になるための収入制限は130万円のままですので、税金上は扶養なのに社会保険の扶養からは外れる、という事態は起こり得ます。社会保険の扶養から外れると負担が急に大きくなりますので、実際は収入は130万円以内に抑えないといけない、ということになります。
次に今回の税制改正で決まった事項ですが、さきほどの「金持ちに増税」の流れを受けてか、平成32年(年号は変わりますが)からは給与所得控除が減額され、基礎控除は増額(ただし所得2,400万円以上は減額)されます。また扶養控除などの対象となる合計所得金額も引き上げ(38万円→48万円)られます。実務者としては、この辺の数字が細かくこねくりまわされるので、けっこう困ります(^_^;)。結局税額がどのくらい変わるのか?その効果は??・・です。
後は、事業承継税制が改正されます。後継者へ法人株式を相続・贈与する際に相続税・贈与税を猶予するという制度ですが、今まで全国で年間200件~400件程度しか使われていませんでした。全国に中小企業は380万くらいあるのですが・・。なぜあまり使われていないかというと要件が厳しすぎるからです。まさに使えない制度でした。今回要件が緩和されるのですが、これで使える制度になるかは、まだ検討が必要になります・・。
ひそかに重要なのは、一般社団法人を使った相続税回避スキームが、とうとう塞がれてしまいました。誰でも安価に設立できる一般社団法人を、うまく使えば相続税をまるまる回避できるような方法があった(以前書かせてもらったことがあります)のですが、ほぼ完全にアウトになりました。まあ、いつか塞がれるとは前々から言われていましたので、仕方がないところではあります。国からすると、塞いで当然でしょうね(^_^;)
他にも細かくはいろいろあるのですが、細かすぎてあまり書く気にはなれません・・。改正がかかわってくるケースでは、当事務所の担当者が個別にご提案、フォローさせていただきます。
平成29年税制改正発表
2017/01/31 19:29:29 税制改正
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税制の改正は毎年あり、例年年末前後には税制改正大綱という「今年はこんなの決めましたぜ」の内容が記載されたものが発表されます。今回分も自民党のホームページから内容を閲覧することができます。141ページありますので、見ることはおすすめしません(^_^;)。重要と思われるもののみ一部ピックアップしてご紹介させていただきます。
(1)103万円の壁、なくなる
前々回の通信で題材にあげさせていただいた、配偶者控除の「103万円の壁」ですが、これが150万円に改正されます。奥様が年収150万円まで仕事しても、ご主人の配偶者控除が取れるよ、ということになりました(奥様本人の税金は発生しますが)。ただし前々回取り上げました通り、社会保険の130万円の壁がドドーンと存在しますので、現実的には103万円→130万円への改正ととらえていいと思います。また、ご主人の所得が多いと配偶者控除が使えなくなる、という改悪もセットになっております。来年(平成30年)から適用されます。
(2)相続税の納税義務の見直し
国税当局の、国外財産の課税強化には力が入る一方です。発端は平成23年に最高裁で逆転敗訴し、約2,000億円の贈与税を還付するという屈辱を味わった「武富士事件」があるからです(平成28年5月1日号の通信参照)。今までは、日本国籍がなく、かつ5年以上日本に住所がない方は国外財産には相続税・贈与税が課されませんでしたが、これが「10年以上」に改正されます。5年間シンガポールに移住して贈与税無税で財産を子どもに渡してから帰国しようとしていた方が、この改正のためもう5年日本に帰れなくなった、というケースが本当に出てきているようです・・。
(3)持分なし医療法人への移行に関する改正
医療法人を経営されているドクター以外には関係のない内容ですが、該当する方にとっては超重要な改正です。とはいえ詳細は発表されていませんが、今までは持分なし医療法人に移行しようとしても、「みなし贈与税」という法人なのに贈与税を課されるという特例のため実質不可能だった移行が、条件付きで贈与税を課さなくする、というものです。その条件がまだ明らかになっていませんので、発表を注視していきます。
※ところで、消費税はどうなったっけ??
今回の改正ではないのですが、「そういえば消費税ってもう8%から上がらなくなったの?どうだっけ」と思われている方も多いのではないでしょうか?本当は今年(平成29年)4月に10%になる予定だったのですが、再来年(平成31年。平成という呼び方ではなくなってるかもしれませんが)10月からに再延期されています!消費税増税に加えて政府の財政支出を減らす緊縮財政を試みたことが、アベノミクスの減速にかなり影響したという反省もあるとかないとか・・。混乱はまだまだ続くかもしれませんね。
平成28年度税制改正大綱、発表される
2016/01/06 14:07:05 税制改正
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平成28年度の税制改正大綱が昨年末に発表されました。政権の安定を反映してか、早々に発表された印象です。抜本的な改正はこれといってありませんが、いくつか気になる点を取り上げてみました。
(1)平成28年度の法人実効税率を31.33%→29.97%へ引き下げ(中小法人等を除く)
→ 国際競争力の強化、の旗印のもと段階的に引き下げられてきた法人実効税率を20%台まで引き下げ。
(2)建物と一体の建物付属設備及び構築物の償却方法が、(建物に準じて)定額法に一本化
→ 平成28年4月1日以後取得資産から適用されます。実務的によく出る事項なので、注意が必要です。
(3)国家戦略特別区域における指定法人の減税
→ いわゆるアベノミクスの「3本目の矢」。首都圏、関西圏、沖縄県など、国家戦略特区に指定されている地区の一定の新設法人について、5年間、所得金額の20%を控除する(=減税)。
(4)空き家に係る譲渡所得の特別控除の創設
→ いわゆる「空き家対策」として、譲渡所得税等についての特別控除を新設する。
(5)平成29年4月からの消費税率10%を「明記」
→ 併せて、飲食料品(外食、酒類除く)や日刊新聞については軽減税率(8%)が導入される。書籍、雑誌等については引き続き検討される。
平成27年度税制改正大綱決定
2015/01/26 16:45:31 税制改正
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税制改正は毎年行われ、年末にその大綱(たいこう)が与党により決定され、4月より施行される、というのが慣例です(ねじれ国会の時は大きく遅れましたが)。主な改正事項をご紹介します。
(1)法人税率を25.5%→23.9%に引き下げ。また、800万円までの利益部分の軽減税率(19%→15%)は2年延長。 これにより法人実効税率は34.62%→32.11%になります。
(2)「結婚・子育て資金を一括贈与した場合の非課税」を新たに創設
→ 20歳~49歳までの子に対し、結婚、子育て資金を贈与した場合、1人につき1,000万円(結婚資金は300万円)までは贈与税が課されない。これは、昨年創設された教育資金贈与と同様、信託銀行がすべての窓口になるものと考えられます。今年4月1日からです。
(3)国民健康保険の年間上限額を81万円→85万円に引き上げる。
(4)ふるさと納税の控除限度額を現行の1割(実際には、所得に応じて11.77%~22.69%程度)から2倍に引き上げる。
(5)NISAの年間限度額を100万円→120万円に引き上げ。また、年間限度額80万円のジュニアNISAを創設する。 この開始は平成28年からです。