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令和8年度税制改正大綱の内容を解説!

2026/01/05 18:10:18  税制改正
 令和8年度の税制改正大綱が令和7年12月26日に閣議決定されました。早速121ページある大綱から気になったものをピックアップしていきます。

(1)年収の壁と扶養控除範囲の見直し
 「年収の壁」とはいくらまでの収入なら所得税がかからないかというラインのことで、給与収入のみの場合の金額が令和7年から103万円→160万円に改正されていました。これが令和8年から178万円に再度改正されます。基礎控除の最大額が95万円から104万円に、給与所得控除の最低保証額が65万円から74万円に改正されたため、104+74=178万円に年収の壁が変わりました(ただし令和10年以降はまた見直される予定)。なおこの年収の壁はあくまで所得税に関してなので、住民税は108万円からかかります。
 またこの年収の壁はあくまで「本人に」所得税がかからないラインなので、178万円までなら税金上の扶養に入れるという意味ではありません。扶養に入れるのは給与収入の場合、基礎控除(本則)62万円+給与所得控除(特例を除く金額)69万円=131万円まで(令和7年は123万円まで、それ以前は103万円まで)です。社会保険の扶養判定も130万円ですので、ざっくりと「税金も社会保険も130万円まで」を目安に考えてもいいでしょう。

(2)暗号資産の課税見直し
 暗号資産への課税が20%申告分離課税になります(金商法改正の翌年1月1日から)。現状の総合課税では最大55%課税されるため利益確定をためらっていた方も多いと思われますが、今後は上場株式と同様の課税になる(3年間の損失繰越控除も使える)ため、より取引しやすくなったと言えます。
 ただし特定口座の制度はないので、源泉徴収はされないため今後も必ず確定申告は必要になります。また確定ではありませんが、国外転出時課税の対象になる(対象資産を1億円以上所有していた場合(売却していなくても)出国時に含み益に対して課税される)、国外取引所で取引したものは分離課税の対象から外される、という内容がセットになる可能性が高いです。

(3)免税事業者からの仕入税額控除の特例の改正(インボイス関連)
 免税事業者に支払った経費につき消費税部分の80%を控除できる特例が令和8年9月で終わりますが、その後の特例スケジュールが変更になり、令和10年9月まで70%控除、令和12年9月まで50%控除、令和13年9月まで30%控除となりました(改正前は令和11年9月まで50%控除のみ)。また元免税事業者の納税額を軽減するいわゆる「2割特例」についても令和8年9月で終わりますが、その後令和10年9月まで「3割特例」が追加されます。

(4)少額減価償却資産の特例の改正
 青色事業者が全額減価償却費で落とせる固定資産の額が30万円→40万円未満に。ただし年間合計300万円までが上限、という要件はそのままです。大綱には明記されていませんが、おそらく令和8年4月から適用されると思われます。


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税理士・代表取締役 沢辺勲
趣味は株式投資とマラソンと広島カープ
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