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予算書、作成してますか?

2014/02/26  決算書
「試算表や決算書ていうのは、結局過去の数字でしょ?」
「決算書は、税務署や銀行のために作ってるんだから」
と思われている方、いらっしゃいませんか?
確かに決算書自体は過去の数字ですし、それ自身が将来の収益を生み出すものではありません。
では、決算書を経営に活かすことはできないのでしょうか?

答えは、決算書をもとに今期の予算書を作成することです!

予算書というと手間な感じを受けるかもしれませんが、要は経営者の頭の中にある今期の経営の計画を金額に落とし込む作業です。

「今期は○○の商品を売り込むために広告宣伝費を多めに割こう」
[今期は△△の事業に進出するために、人員を増やすつもりだ」
などの計画があった場合、当然ながら具体的にいくら経費を使うのか、という問題が出てきます。

そこで、前期の決算書をもとに、今期の各費用項目について予算金額の割り当てを行います。
前期と変動ないであろう部分は前期の実績値を引っ張り、変動があろう部分は、例えば「給与手当は前期比+350万円」などと設定していきます。
そうすると、今期の販管費合計額、そしてそこから損益分岐点となる粗利益と売上高が逆算できます(銀行借入金の返済原資などは、別に考慮していく必要がありますが)。

ポイントは、必ず費用項目から設定していくことです。目標売上高をベースにしてしまうと、費用予算が大きくなりがちで、「この金額までなら使ってもいい」と、経費削減の抑止力が働きにくくなります。

算出した予算書の売上高は「最低売上高」なので、目標売上高とは差異があるかもしれませんが、予算書は保守的な数値であることが絶対条件です。
頭の中の目標売上高は、あくまで皮算用ととらえておきましょう。ただし、経営計画を2~3パターン作っておくということ自体は、むしろ大切なことです。

「どうせ予算どおりにはいかないから意味がない」と思われてはいけません!
予算額と実績額に差異が出てくるのは当たり前なのです。その差異の原因を逐次分析して微調整、時には軌道修正していく事が大事なのです。
「売上高がいくらに達したら、○○の案件については今期前倒しで経費をいくらかけよう」などと、具体的な金額をもって前向きな経営ができるようにもなります。

さあ、今期からは経営に予算書をフル活用していきましょう!

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