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マーケティング(1) 二極化市場をどう生きるか

2014/07/16 11:45:08  マーケティング
業種を問わず、市場の二極化傾向がより鮮明になってきております。「大」企業と「小」企業だけが生き残り、その中間的な企業は淘汰されていくと以前から言われておりましたが、今は「大」も淘汰される時代となり、「巨大」と「小」しか生き残ることができなくなっております。

「巨大」企業は、たとえば家電小売り業界におけるヤマダ電機や、外食(牛丼)におけるすき家(ゼンショー)のように、圧倒的な低価格により「大」をも市場から撤退を余儀なくさせてしまいますし、フェイスブックやラインなどの圧倒的な技術やネットワークをもった新興IT企業が、業界地図やユーザーの生活そのものまで完全に塗り替えてしまいます。

その中で私たちがどのように生き残っていくべきか。まず間違っても「巨大」企業が行う、低価格戦略をとってはいけません。「小」が行っても、自らをへとへとに消耗させてしまうだけで長続きはしません。「巨大」ですら、一時期は圧倒的な低価格によりシェアを拡大しても、その後その低価格があだとなって自らの首を絞めているのです。先のヤマダ電機やゼンショーの決算推移を見てもらえればよくわかります。

それでは、「小」はどのような戦略を取るべきか?それは、①市場を適切に絞り込むこと、②強み、付加価値、ブランディングを活かす、ことによって「高くても売れる」ようにすることです。特に新規参入企業にとっては、これ以外に生き残る道はありません。

①②の詳しい内容については次回詳しく触れてみようと思います。その前段階として、自己分析の手法としてマーケティングでは有名なSWOT分析という考え方をご紹介します。SWOTとは、Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の頭文字を取ったもので、この4つの方面から自社の立場を客観視してみようというものです。

自社にとっての強み、弱み、というのは分かっているようで、意外とはっきりと言葉にできないことも多いです。また、この強み弱みは、同じ市場にいる競合他社に対しての強み弱みでないと分析の意味がないことに注意してください。具体的に、ライバルのA社との比較でどこが強くどこが弱いのか、ということを明確にしていってください。

強み弱みの分析ができると、その強みを生かせる市場がどこにあるのか、という視点に立つことができます。逆に、戦ってはいけない市場、将来的にネックになるであろう部分(=脅威)も見えてきます。そこまで分析できれば、とっかかりとしては十分です。

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